まだ間に合う! 診断結果が「赤・オレンジ」の方への提言
こんにちは、起業スタートビジョンラボです。
1ヶ月にわたり、銀行格付けと決算戦略についてお話ししてきました本コラムも、今回がいよいよ最終回です。
前回ご紹介したシミュレーション術、お試しいただけましたでしょうか?
「緑色(正常先ランク)をキープできそうだ」と安心された企業様がいる一方で、ツールを使ってみた結果
- 「どうしてもオレンジ色(要注意先)になってしまう」
- 「真っ赤(破綻懸念)な数字が出てしまって、どうすればいいか分からない」
と、悩まれている経営者様もいらっしゃるかもしれません。
しかし、そこで諦めて「そのまま税務署に提出」してしまうのは、少し待ってください。
決算書にハンコを押す前であれば、まだ私たち専門家がお役に立てる可能性があります。
最終回は、診断結果が思わしくなかった場合に検討すべき、「最後の対策」についてお話しします。
■ 「節税モード」から「格付けモード」への切り替え
診断結果が悪くなる(償還年数が長くなる)原因の一つに、「過度な節税意識」の可能性もあります。
「税金を少しでも抑えたい」という一心で、本来は資産計上すべきものを経費で落としていたり、計上できるはずの収益を来期に回していたりしませんか?
もし診断結果が「オレンジ・赤」の場合、今は節税を優先するフェーズではありません。
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経費処理の見直し:一括経費にしていたものを、資産計上して利益を出す方向に切り替える。
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引当金等の見直し:会計上の見積もりを見直し、利益を確保する。
このように、適法な範囲内で会計処理の方針を「節税重視」から「財務評価(格付け)重視」へ切り替えることで、償還年数が改善し、評価ランクを上げられるケースがあります。
税金は多少増えるかもしれませんが、それによって来期の「銀行融資」がスムーズになり、資金繰りが安定するのであれば、それは会社を守るための「必要経費」です。
■ 銀行への「説明材料」を準備する
どうしても数字の改善が難しい場合でも、諦めるのは早いです。
銀行員は数字を見ますが、その数字の「背景」も見ています。
もし今期が悪かったとしても、それが「一時的な要因(突発的な損失や、将来への先行投資)」であることを論理的に説明できれば、評価のダウンを最小限に食い止められることがあります。
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「なぜこの数字になったのか?」
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「来期はどうやってリカバリーするのか?」
このストーリーを決算書と一緒に銀行へ伝える(補足資料を作る)ことができれば、銀行担当者の心証は大きく変わります。
私たちは、そうした「銀行へ説明するための資料作り」のお手伝いもしています。
■ 決算書は「未来への切符」
全8回を通じてお伝えしたかったのは、「決算書はただの税務報告書ではなく、会社の未来を拓くための切符(パスポート)である」ということです。
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「黒字だから安心」ではありません。
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「節税できたから成功」でもありません。
銀行というパートナーから「この会社なら応援したい(貸したい)」と思われる決算書を作ることこそが、永く続く強い会社を作る第一歩です。
■ 3月決算、最後の駆け込み寺として
もし、ツールの診断結果を見て不安になられたり、「ウチの決算書、プロの目から見てどう直せばいい?」と疑問に思われたりした場合は、申告書を提出する前に一度ご連絡ください。
起業スタートビジョンラボは、創業時の資金調達はもちろん、その後の成長を支える「追加融資」や「財務戦略」の専門家でもあります。
あなたの会社の「格付け」を守り、来期も攻めの経営ができるよう、全力でサポートさせていただきます。
3月という忙しい時期ですが、最後まで妥協のない決算を迎えましょう。
長い連載にお付き合いいただき、ありがとうございました!

