創業融資成功の二歩目!事業計画書と必要書類の完全ガイド
こんにちは!起業スタートビジョンラボです。
今回のコラムは前回に引き続き、創業融資の申請を始める方にとっては非常に重要な回となります。
このステップをいかに完璧にこなすかが、融資を受けられるかどうかの分かれ道となります。
融資審査側が最も重要視している書類・・・それは「事業計画書」です。
この記事では、創業融資申請の要となる「事業計画書の作成」と「必要書類の準備」について、その重要性から具体的なポイントまで、詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、融資担当者を納得させるための準備が、クリアに見えてくるでしょう。
「創業融資を確実に成功させたい!」と考えているあなたは、ぜひ最後までじっくりお読みください!
・創業融資の「顔」!説得力のある事業計画書を作成する
創業融資において、事業計画書はあなたのビジネスを金融機関に伝えるための「顔」とも言える非常に重要な書類です。
融資担当者は、この事業計画書を通じて、あなたの事業の可能性や将来性、そして融資の妥当性を判断します。
・なぜ事業計画書が重要なのか?
事業計画書は、単に「こんなビジネスをしたい」というアイデアを羅列するものではありません。
金融機関が知りたいのは、あなたの事業がどのように収益を生み出し、融資した資金を確実に返済できるのかという点です。
具体的には、事業計画書を通して以下の点を明確に伝える必要があります。
・事業の概要と目的 | どんな事業で、社会にどのような価値を提供するのかを明確にします。 |
・商品・サービスの詳細 | 提供する商品やサービスの特徴、競合との差別化ポイントを具体的に記述します。 |
・市場分析とターゲット顧客 | どのような市場で、誰に、どのように商品を販売していくのかを客観的なデータに基づいて示します。 市場規模や成長性なども盛り込むと良いでしょう。 |
・販売戦略とマーケティング | どのように顧客を獲得し、売上を上げていくのか、具体的な営業戦略やプロモーション計画を記述します。 |
・収益計画と資金計画 | 売上予測、経費、利益、資金繰りの見込みなどを具体的な数値で示します。 融資金の使途、資金調達の内訳(自己資金と融資金の割合など)も明確にします。 |
・経営者の経歴と強み | あなた自身のこれまでの職務経歴、業界経験、資格、そしてこの事業にかける情熱やビジョンを伝えます。 金融機関は、事業だけでなく「人」も見ています。 |
・説得力のある事業計画書のポイント
事業計画書をより説得力のあるものにするためには、以下のポイントを意識しましょう。
・具体性と明確性 | 「なんとなく」や「~だと思う」といった曖昧な表現ではなく、具体的な数値や根拠に基づいた記述を心がけましょう。 例えば、「売上が上がる」ではなく、「〇〇のプロモーションを行うことで、〇〇%の顧客獲得を見込み、月間〇〇万円の売上を目指す」といった具体性が求められます。 |
・論理性と一貫性 | 事業の目的から販売戦略、収益計画まで、すべての要素が論理的に繋がり、一貫性があることが重要です。 計画に無理がないか、数字に矛盾がないか、何度も見直しましょう。 |
・シンプルさと分かりやすさ | 融資担当者は多くの事業計画書を読みます。専門用語を避け、誰が読んでも理解できる平易な言葉で、簡潔にまとめましょう。 図表を効果的に使うのも有効です。 |
・実現可能性 | どんなに素晴らしいアイデアでも、実現性がなければ融資は困難です。 現実的な目標設定と、それを達成するための具体的な道筋を示すことが大切です。 |
・税理士など専門家の力を借りる | ご自身で作成することも可能ですが、金融機関が求めるレベルの事業計画書を作成するには専門知識が必要です。 |
税理士などの専門家は、金融機関の視点や過去の融資事例を知っているため、より説得力のある事業計画書作成を強力にサポートしてくれます。
以前ご相談に来られたB社様は、弊所と共に事業計画書を練り上げたことで、ご自身の強みを最大限にアピールでき、希望通りの融資を受けることができました。
・事業への本気度を示す!自己資金を準備する
創業融資の審査において、自己資金の有無やその金額は非常に重要な判断基準となります。
自己資金とは、ご自身で用意できる開業資金のことで、金融機関はこれを事業への「本気度」や「リスク負担能力」の指標として見ています。
・なぜ自己資金が重視されるのか?
・事業への本気度 | 自己資金を準備しているということは、「この事業に自分の財産を投じる覚悟がある」という強い意思表示になります。 金融機関は、この本気度を高く評価します。 |
・リスク負担能力 | 自己資金が多いほど、事業が計画通りに進まなかった場合のリスクを自分で負担できる余力が大きいと見なされます。 これにより、金融機関の貸し倒れリスクも低減されるため、安心して融資を行うことができます。 |
・返済能力の信頼性 | 自己資金があることで、万が一の際の返済原資としても捉えられ、融資実行後の返済能力に対する信頼性が高まります。 |
・自己資金準備のポイント
・可能な限り多く準備する | 一般的に、融資希望額の5分の1以上、できれば1/3程度の自己資金があると、審査上有利になると言われています。 しかし、事業内容や融資制度によっては、自己資金の要件が異なる場合もありますので、事前に確認が必要です。 |
・自己資金の出所を明確にする | 金融機関は、自己資金がどのように形成されたのかを確認します。 預金通帳で定期的に貯蓄していることが確認できるのが理想的です。 親族からの贈与などの場合は、贈与契約書など、その出所を証明できる書類が必要になることもあります。 一時的な借り入れや、すぐに返済が必要な資金を自己資金として見せかけることは、審査に悪影響を及ぼすため絶対に避けましょう。 |
・通帳履歴を綺麗にする |
自己資金の証明として提出する預金通帳の履歴は、融資担当者が確認する重要なポイントです。 急な大金の入金があったり、使途不明な出金が多かったりすると、審査に不利になる可能性があります。 可能であれば、融資申請の数ヶ月前から、自己資金用の口座を分けて、不審な取引がない状態にしておくと良いでしょう。 |
・漏れなく完璧に!必要な添付書類を揃える
事業計画書と自己資金の準備と並行して、様々な必要書類を漏れなく揃えることが求められます。
これらの書類は、事業計画書に記載された内容を裏付け、あなたの信用性を証明するためのものです。
・一般的に求められる必要書類の例
金融機関や融資制度、個人の状況によって必要な書類は異なりますが、一般的に以下の書類が求められることが多いです。
・本人確認書類 | 運転免許証、パスポートなど。 |
・個人の確定申告書 | 直近2~3年分の所得証明として提出を求められることがあります。(創業前が会社員であれば源泉徴収票等) |
・預金通帳の写し | 自己資金の証明として、数ヶ月〜1年程度の履歴が必要になることが多いです。(事前に記帳しておくように) |
・見積書 | 設備投資や運転資金の内訳を示すための、具体的な費用がわかる見積書 |
・許認可証の写し | 許認可が必要な事業の場合、その許認可を受けていることを証明する書類 |
・履歴事項全部証明書(法人の場合) | 法人として融資を受ける場合に必要です |
・賃貸借契約書の写し | 店舗や事務所を借りる場合に提出を求められます |
・その他 | 資金繰り表、試算表(すでに事業を行っている場合)、個人信用情報に関する同意書など |
・書類準備のポイント
早めに確認し、リストアップする | 必要な書類は多岐にわたるため、金融機関や専門家から提供される書類リストを早めに入手し、漏れがないか確認しながら準備を進めましょう |
最新の情報を揃える | 書類には有効期限があるものや、最新のものが求められるものがあります。必ず最新の情報を揃えるようにしましょう |
正確かつ丁寧に作成する | 誤字脱字がないか、記載漏れがないかなど、細部まで確認し、丁寧に作成しましょう 書類の不備は、審査の遅延や、最悪の場合、審査落ちの原因にもなりかねません |
コピーではなく原本が必要な場合も | 書類によっては原本の提出が求められることもあります。事前に確認し、必要な場合は原本を用意しましょう |
不明点はすぐに確認する | 「この書類は何を指すの?」「この項目はどう書けばいいの?」といった不明点があれば、自己判断せず、すぐに金融機関の担当者や税理士に確認しましょう |
・まとめ
創業融資申請のステップ2である「事業計画書の作成と必要書類の準備」は、融資成功の要となる非常に重要なプロセスです。
融資担当者を納得させる説得力のある事業計画書を作成するためには、事業の具体性、論理性、実現可能性を数値と共に明確に示すことが不可欠です。
また、ご自身の事業への覚悟とリスク負担能力を示す自己資金は、多ければ多いほど審査上有利に働きます。
そして、これら事業計画書の内容を裏付け、あなたの信用性を証明する必要書類は、漏れなく、正確に、最新のものを揃えることが求められます。
これらの準備は一人で行うには大変な作業ですが、税理士などの専門家のサポートを受けることで、より質の高い準備ができ、融資成功の可能性を大きく高めることができます。
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