借入金の返済は、経費じゃないの?

 

借入金の返済は、経費じゃないの?

会社の資金繰りを考える際に、多くの経営者が借入金を活用します。設備投資や運転資金の確保など、事業をスムーズに進めるために借入金は重要な役割を果たします。しかし、ここで注意すべき点があります。それは、「借入金の返済は経費にならない」ということです。今回は、借入金の返済と経費の関係について、わかりやすく解説します。

1. 借入金の返済とは?

まず、借入金の返済について簡単に説明します。借入金とは、銀行や金融機関から借りたお金のことです。この借入金を返済する際には、元金(借りた金額)と利息を支払います。多くの人が「借入金を返済するのだから、それは経費として扱えるのでは?」と思いがちですが、実際には違います。

2. なぜ借入金の返済は経費にならないのか?

借入金の返済が経費にならない理由は、元金の返済は「負債の減少」に過ぎないからです。会社が借入金を受けた際、その金額は「負債」として計上されます。そして、返済を行うとその負債が減少します。この返済は、あくまで会社の財務状況を整理するためのものであり、事業運営に直接関連する「経費」ではありません。

一方、支払う利息は「経費」として認められます。利息は、借入金を利用するための対価として支払うものなので、事業活動に直接関連するコストと見なされるからです。したがって、利息部分のみが経費として計上されるのです。

3. 借入金返済が経営に与える影響

借入金の返済が経費にならないことは、会社のキャッシュフロー管理に大きな影響を与えます。特に、返済額が大きい場合は、キャッシュフローに圧力がかかり、資金繰りが厳しくなることがあります。このため、返済計画を立てる際には、事前に十分な資金を確保しておくことが重要です。

また、返済が経費として認められないため、利益の計算にも影響を与えます。たとえ借入金の返済によってキャッシュが減少しても、それは経費として計上されないため、利益が減少するわけではありません。この点を理解しておくことで、正確な財務分析や経営判断が可能になります。

4. 賢い借入金の活用方法

借入金を上手に活用するためには、返済計画をしっかりと立てることが必要です。具体的には、事業の成長に合わせた返済スケジュールを設定し、無理のない範囲で返済を進めることが重要です。また、金利が低い時期に借り換えを検討することで、利息の負担を軽減することも一つの方法です。

さらに、借入金を利用する際には、その資金をどのように活用するかを明確にしておくことが大切です。投資や設備資金など、事業の成長に直接貢献する分野に資金を振り向けることで、返済に見合うリターンを得ることが期待できます。

まとめ

借入金の返済は経費として扱えないという事実は、経営者がしっかりと理解しておくべき重要なポイントです。この知識をもとに、賢い借入金の利用と適切な返済計画を立てることで、健全な経営を続けることができるでしょう。

 

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