事業計画書より見られる?「個人通帳」の中身とは

創業融資で審査官が密かにチェックする項目について

こんにちは!起業スタートビジョンラボです。

創業融資の相談に来られる方の中には、プロ顔負けの完璧な事業計画書を持参される方がいらっしゃいます。

市場調査も緻密、収支計画も論理的、プレゼンも情熱的。

しかし、そんな素晴らしい準備をされていても、残念ながら融資審査に通らないケースが少なからずございます

 

実はその原因の多くは、ビジネスモデルの良し悪しではなく、社長個人の「通帳(生活口座)」にあることをご存知でしょうか?

日本政策金融公庫などの金融機関は、創業融資の審査において、原則として「過去半年〜1年分の個人の通帳」を確認します。

「法人の審査なのに、なぜ個人の財布の中身を見るの?」と不思議に思われるかもしれません。

今回は、元融資担当者の視点から、審査官が通帳を通して「経営者の何を読み解こうとしているのか」、その重要なチェックポイントをお話しします。

 

なぜ審査官は「事業計画」より「通帳」を重視するのか

創業融資の審査には、既存企業の審査と決定的に異なる点があります。

それは、「過去の事業実績(決算書)が存在しない」ということです。

実績という客観的な指標がない中で、審査官は何を基準に融資判断をするのでしょうか?

そこで重要視されるのが、「経営者個人の資金管理能力(信用力)」です。

  • 審査官の視点: 「個人の家計管理は、会社経営の縮図である。プライベートな資金を規律を持って管理できているかどうかが、融資後の資金管理を予測する材料になる」

いくら口頭や計画書で「堅実な経営をします」と伝えても、通帳という「客観的な記録」との間に矛盾があれば、審査官は記録のほうを事実として扱います。

そのため、通帳は単なる入出金の記録簿ではなく、これまでの「準備の姿勢」や「お金に対する習慣」を映し出す鏡として使われます

 

審査のハードルを上げてしまう?通帳の「3つの注意点」

具体的に、審査官は通帳のどのような動きを懸念するのでしょうか?

ここでは、スムーズな審査のために避けておきたいポイントを解説します。

1. 公共料金・家賃・クレカ等の「引落し日の遅れ」

電気・ガス・水道、家賃、クレジットカードなどの支払いで、残高不足による再引き落としや、後日のコンビニ払いが頻発していませんか?

  • 審査官の視点: 「少額の支払いであっても、期日管理がルーズになっていないだろうか? 返済が始まった際も、同様の遅れが発生するリスクはないか?」

たった数回の遅れであっても、「資金繰りの余裕」や「期日管理の意識」に疑問符がついてしまうことがあります。

金融機関においては、「手元にお金があるか」と同じくらい、「約束(期日)を守れるか」が重視されることを覚えておきましょう。

2. 出どころが不明確な「まとまった入金」

自己資金を多く見せるために、審査直前に知人から一時的に借りて入金したり、手元の現金(タンス預金)を急に入金したりするケースがあります。

これは、いわゆる「見せ金」と誤解されるリスクが高い行為です。

  • 審査官の視点: 「毎月の積み立ての形跡がなく、急に大金が入金されている。これは本当にご本人の自己資金だろうか?」

審査で見られるのは「現在の残高」も重要ですが、「コツコツと貯めてきたプロセス(履歴)」の方が重要視されます。

そのため、突然の多額な入金は資金の出所確認に時間を要し、審査を長期化させる原因にもなってしまいます。

タンス預金も「所有期間の証明」が難しいため、事業資金として認めてもらうハードルが高くなります。

日頃から金融機関に入金し、履歴を残しておくことが最大の対策となります。

3. 「積極的なお付き合い」による交際費の増加

事業が拡大する時期には、人脈作りや接待などの「夜のお付き合い」も増える傾向にあります。

もちろん、そこから大きな仕事に繋がるケースも多々ありますし、これも重要な営業活動の一環であることは間違いありません。

しかし、金融機関は常に「費用対効果(ROI)」の視点で通帳を見ています。

  • 審査官の心理: 「この交際費は、将来の利益にどう結びつくのだろうか? 事業に必要な投資と、プライベートな支出の境界線はどこだろう?」

もし高額な接待費が続いているにもかかわらず、それに見合う売上の入金が見られない場合、「事業資金と個人的な支出の線引きが曖昧なのでは?」という懸念を持たれてしまう可能性があります。

「お付き合いも仕事のうち」という言葉を説得力あるものにするためには、やはり結果(売上)としての数字が必要です。

大切な信用を損なわないよう、費用対効果を意識した「メリハリのある使い方」を心がけることが、スムーズな融資への近道です。

 

「半年間」の実績が、あなたの本気度を証明する

日本政策金融公庫の審査では、原則として「直近半年分」の通帳を確認します。

これは逆に言えば、直前の対策だけではカバーできない「継続性」を見られているということです。

もし、現在の通帳に「引き落としの遅れ」や「説明のつきにくい出費」がある場合、焦って申し込むのは得策ではありません。

プロとしての戦略的なアドバイスはひとつです。

「急がば回れ。まずは半年間、通帳の内容を『整える』期間を作りましょう」

  • 公共料金や税金は、期日通りに引き落としさせる(自動振替の活用)。
  • 毎月定額をコツコツと貯金し、積立の実績を作る。
  • 交際費などの支出を見直し、事業開始に向けた筋肉質な家計にする。

この「準備期間(半年間)」に積み上げた実績こそが、審査官に対して「この人なら大丈夫」と思わせる最強の説得材料になります。

 

まとめ:通帳は「経営者の履歴書」

少し厳しいお話もしましたが、これが融資の現場のリアルです。

事業計画書は、私たちプロと一緒に知恵を絞れば、後からいくらでもブラッシュアップできます。

しかし、通帳に記された「過去の事実」だけは、後から編集することができません。

だからこそ、「今の自分の通帳で、審査は大丈夫だろうか?」と不安に思う方は、申し込み前に必ず起業スタートビジョンラボにご相談ください。

元金融機関出身の視点であなたの通帳を客観的に診断し、「今すぐ攻めるべきか」「半年かけて地盤を固めるべきか」、あなたにとってベストな戦略をご提案します。

準備さえ整えば、融資は決して怖いものではありません。一緒に成功への第一歩を踏み出しましょう!

 
 

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