【税理士が警告】創業融資を失敗させる3つのNG行動?
こんにちは!起業スタートビジョンラボです。
このコラムをご覧になられている新たに事業を始める皆様にとって、日本政策金融公庫の創業融資を成功させたいと強く願っているのではないでしょうか。
しかし、融資を成功させるために「何をするべきか」と同じくらい、「何をしてはいけないか」を知っておくことが非常に重要です。
この記事では、名古屋での創業支援を専門とする税理士が、創業融資の審査で失敗する原因となる「3つのNG行動」と、面談で絶対に言ってはいけない「地雷ワード」を具体的に解説します。
この記事を最後まで読むことで、あなたが創業融資の審査で不必要なデメリットを負うのを防ぎ、成功率を大きく引き上げることができます。
失敗を回避し、確実に融資を獲得したい方は、ぜひ最後までじっくりお読みください!
1. なぜ創業融資の「NG行動」を知るべきなのか?
日本政策金融公庫の創業融資は、起業家にとって最も利用しやすい融資制度の一つです。
しかし、一度審査に失敗すると、その後の資金調達に大きな影響を及ぼすデメリットがあるため、NG行動を知り確実に回避することが大切です。
・失敗は次の融資申請に大きく影響する
創業融資の審査に失敗した場合、半年から一年間は再申請が難しくなることが一般的です。
一度審査で不適格と判断された場合、その記録は残ります。
もし再申請する際には、前回の失敗理由を明確に改善したことを示さなければなりません。
事業を始めるタイミングで資金調達が遅れることは、計画全体の遅延に直結する大きなデメリットです。
そのため、最初の審査で失敗しないための準備が極めて重要になります。
・税理士の視点:審査担当者が最も重視する「経営者の誠実性」
日本政策金融公庫の審査担当者は、提出された創業・事業計画書の数字以上に、経営者の「誠実性」と「計画性」を重視します。
融資は長期にわたる信頼関係に基づくものであり、嘘やごまかしは致命的です。
NG行動の多くは、この「誠実性」を疑わせる行為であり、専門家である税理士の目から見ても最も審査落ちの原因となりやすい部分です。
2. 創業融資を失敗させる「3つのNG行動」
私たちがこれまでに多くの起業家をサポートしてきた経験から、創業融資の審査で失敗の原因となりやすい具体的な3つのNG行動について解説します。
NG行動1:自己資金に関する不透明な行動(見せ金・嘘)
自己資金は、日本政策金融公庫が審査で最も重視する項目の一つです。申込人の自己資金の貯め方を通して、計画性や責任感を判断しています。
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不透明な行動とは?:
融資申請の直前に、家族や友人から借りた現金を自分の通帳に一時的に入金する「見せ金」や、貯蓄の経緯について嘘をつく行為です。 -
なぜNGなのか?:
審査担当者は、通帳の履歴を数ヶ月分、時には1年分以上遡ってチェックします。
急な入金や不自然な出金は必ず質問され、その説明に一貫性がなければ「嘘をついている」と見なされます。
そのように判断されてしまうと、この時点で経営者としての誠実性を失い、審査はほぼ失敗します。
NG行動2:計画書と実際の準備状況の大きな乖離
創業・事業計画書に書かれた内容と、実際の準備状況が大きく異なると、計画の実現性がないと判断されます。
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大きな乖離とは?:
創業・事業計画書には「店舗物件は契約済み」と書いてあるのに、面談で「まだ目星もついていない」と答える。
あるいは、「この地域には競合がいない」と記載しながら、面談で競合について質問されても具体的な回答ができない、といった状況です。 -
なぜNGなのか?:
審査担当者は、計画が単なる理想論ではなく、現実に基づいたものであるかを見ています。
計画書と実際の行動にズレがあるということは、「計画を立てたが、実行に移す能力がない」と判断され、融資の確実性が低いというデメリットにつながります。
NG行動3:面談や提出書類への準備不足と安易な姿勢
面談は、経営者の熱意と事業への理解度を直接伝える唯一の機会です。
準備不足は「本気度の欠如」と見なされます。
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安易な姿勢とは?:
計画書の数字を覚えておらず面談中に資料を何度も確認する。
質問に対して「分かりません」「これから考えます」といった曖昧な回答をする。
服装や態度がぞんざいである、といった行為です。 -
なぜNGなのか?:
融資担当者は、数十万円から数百万円という公的な資金を託すわけです。
経営者としての自覚と、資金を借りる側としての真摯な姿勢が見られない場合、審査で不合格となる可能性が非常に高くなります。
3. 面談で「絶対に言ってはいけない」3つの地雷ワード
日本政策金融公庫の面談では、無意識の発言が審査に失敗を招くことがあります。
特に資金使途と返済に関する質問では、以下の『地雷ワード』に注意してください。
地雷ワード1:「お金は何にでも使える」
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なぜNG?:
融資の資金は、事業計画書に定めた目的(設備資金、運転資金など)にのみ使途が限定されます。
何にでも使えるという発言は、資金を私的に流用する可能性を示唆し、資金使途の明確性に欠けるという致命的なデメリットを生みます。 -
正解は?:
「融資額〇〇円は、内装工事費〇〇円と、開業後の仕入れ等の運転資金〇〇円に充てる計画です」と具体的に答えてください。
地雷ワード2:「事業が上手くいかなかったら、自分の貯金で返済する」
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なぜNG?:
融資の返済原資は「事業から生まれる利益」です。
この発言は、事業の利益ではなく個人の貯蓄に頼っているという印象を与え、事業計画書の収益性の低さを自認していることになります。
この発言が出た時点で、審査担当者は「この事業計画書(収益予測)は、作成者本人も自信がない“理想図”なのだな」と判断してしまいます。
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正解は?:
事業計画書で示した利益予測に基づき、毎月の売上から確実に返済できる計画です。
万一売上が減少した際には、経費削減や無料の販促強化で利益を確保します。と事業の力で返済する姿勢を示してください。
地雷ワード3:「どこでもいいから融資を受けたい」
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なぜNG?:
融資担当者は「なぜ日本政策金融公庫を選んだのか」という質問を通じて、金融機関選びの明確な理由(メリット)を探っています。
この発言は資金繰りに切羽詰まっており、計画性がなく「借りられればどこでもいい」という印象を与えます。 -
正解は?:
「日本政策金融公庫は創業融資に強く、特に〇〇制度の金利のメリットが当社の事業開始に最適だと考え、選びました」
と、制度や公庫の特性を理解していることをアピールしましょう。
4. 創業融資の失敗を防ぐための準備と税理士への相談
創業融資の審査で失敗を回避するためには、徹底した準備と専門家のサポートが非常に有効です。
失敗を防ぐ準備:書類作成と想定問答の徹底
まずは、提出する創業・事業計画書の数字と内容に齟齬がないことと、実現可能性が高いかを何度も検証してください。
そして、本記事で紹介した質問や地雷ワードに対する回答を事前に作成し、誰かに面談担当者役をしてもらい、模擬面談を繰り返して回答の準備を完璧にしましょう。
これにより、面談本番で緊張してもスムーズに回答できるようになります。
名古屋で創業融資に強い税理士に相談するメリット
創業を計画している皆様が、創業融資の審査を確実に成功させたいのであれば、専門家である税理士に相談することをおすすめします。
融資審査に強い税理士は公庫の審査基準を熟知しているため、NG行動を未然に防ぎ、計画書の数字の根拠を強化できます。
また、面談の模擬練習を行うことで、失敗するリスクを最小限に抑えることができる大きなメリットがあります。
初回相談を無料で行っている事務所も多いため、まずは相談してみるのが賢明です。
まとめ
創業融資の審査では、事業計画書の内容と、経営者の「誠実性」が総合的に評価されます。
融資を失敗させる「3つのNG行動」(自己資金の嘘、準備の乖離、面談への安易な姿勢)を避け、面談での地雷ワードを言わないように徹底的な準備を行うことが、融資成功への最短ルートです。
起業スタートビジョンラボでは、創業したての方向けに、日本政策金融公庫をはじめとした創業融資はもちろんのこと、幅広くトータルサポートを承っており、融資についてのご相談からご提案までさせていただいております。気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。

