【後編】創業融資|面談当日に役立つ「頻出質問&回答集」
こんにちは!名古屋起業スタートビジョンラボです。
全2回でお届けする日本政策金融公庫の創業融資「面談」特集、今回は【後編】です。
【前編】では、面談の重要性と万全な事前準備について解説しました。準備が整ったところで、次はいよいよ本番に臨むための実践的な知識を身につけましょう。
この記事では、面談で実際に聞かれる頻出質問と回答のポイント、意外と見られている当日の服装や注意点、そして専門家を頼るメリットまでを徹底解説します。
この記事を読めば、面談当日に落ち着いて受け答えができ、融資担当者に好印象を与えるための具体的なテクニックがわかります。
【前編】に引き続き、融資成功を目指す方は、ぜひ最後までじっくりお読みください!
【前編】の記事 → 【前編】創業融資|面談で落ちないための「完全準備ガイド」
【頻出質問リスト】創業融資の面談で必ず聞かれることと回答のポイント
ここでは、日本政策金融公庫の創業融資面談でよく聞かれる代表的な質問と、その回答のポイントを解説します。
これらの質問には必ず答えられるように準備しておきましょう。
事業内容に関する質問(なぜこの事業?強みは?)
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質問例:
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「なぜこの事業を始めようと思ったのですか?(創業の動機)」
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「競合他社と比べて、あなたのサービスの強みは何ですか?」
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「事業のターゲット顧客はどのような層ですか?」
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回答のポイント:
これまでの経験やスキルと結びつけて、説得力のある動機を語ることが重要です。
単なる「儲かりそうだから」ではなく、社会的な課題解決や自身の経験に基づいた「想い」を伝えましょう。
強みについては、他社にはない独自性や優位性を具体的に、そして客観的な視点で説明することが求められます。
創業者自身に関する質問(これまでの経歴・自己資金は?)
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質問例:
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「これまでの職務経歴について教えてください。」
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「今回の事業に関連する経験はありますか?」
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「自己資金はどのようにして貯めましたか?」
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回答のポイント:
事業内容とこれまでの経歴に一貫性があることをアピールします。
全くの未経験分野での起業は、審査が厳しくなる傾向があります。
自己資金については、毎月コツコツと計画的に貯めてきたことを通帳などで示すことで、計画性や堅実性を高く評価してもらえます。
なお、見せ金や一時的に借りたお金は自己資金には入りませんので注意してください。
資金計画に関する質問(資金の使い道・返済計画は?)
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質問例:
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「今回お申し込みの希望額の根拠を教えてください。(資金使途)」
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「設備資金の内訳について、見積書はありますか?」
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「融資を受けた後、どのように返済していく計画ですか?」
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回答のポイント:
希望する融資額が、なぜその金額でなければならないのかを、見積書などの客観的な資料に基づいて明確に説明する必要があります。
「なんとなく」や「多い方が安心だから」という理由は通用しません。
返済計画については、事業計画書の収支計画と連動させ、無理のない現実的な計画であることを示しましょう。
将来性に関する質問(今後の売上見込み・事業展開は?)
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質問例:
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「売上目標を達成するための具体的な戦略はありますか?」
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「事業が軌道に乗った後、どのように展開していきたいですか?」
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「もし計画通りに売上が伸びなかった場合、どのような対策を考えていますか?」
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回答のポイント:
楽観的すぎる見通しではなく、地に足のついた具体的なアクションプランを語ることが大切です。
集客方法や販売戦略などを詳細に説明しましょう。
また、将来のビジョンを語ることで事業への情熱を示すと同時に、最悪の事態を想定したリスク対策も考えていることを伝え、堅実性をアピールすることも重要です。
意外と見られている!創業融資面談の当日の流れと注意点
入念な準備をしても、当日の振る舞い一つで印象が大きく変わってしまうことがあります。
ここでは、面談当日の服装や流れ、そして絶対に避けるべきNG行動について解説します。
当日の服装は?スーツが無難?
結論から言うと、清潔感のあるビジネスカジュアル、もしくはスーツが無難です。
Tシャツやジーンズ、サンダルといったラフすぎる服装は避けましょう。「人は見た目が9割」という言葉があるように、第一印象は非常に重要です。
融資担当者は、皆さんのことを「一人の事業主」として見ています。
事業にかける真剣な姿勢を示すためにも、服装には最低限の配慮をしましょう。
美容師やアパレル関係など、ご自身の事業内容に合わせた服装で個性を表現するのも良いですが、その場合も「清潔感」は絶対に忘れないでください。
面談の基本的な流れと所要時間
面談の所要時間は、一般的に1時間程度です。当日は時間に余裕を持って、約束の5〜10分前には到着するようにしましょう。遅刻は厳禁です。
基本的な流れは以下のようになります。
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挨拶・名刺交換: 元気よく、ハキハキと挨拶します。
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事業計画書の内容確認: 担当者から事業内容について質問されます。
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質疑応答: 創業者からの逆質問の時間も設けられることがあります。
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今後の流れの説明: 審査期間や結果の連絡方法などについて説明があります。
面談で絶対にやってはいけないNG行動
良かれと思ってやったことや、無意識の行動が、実はマイナス評価に繋がってしまうことがあります。
以下の行動は絶対に避けましょう。
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横柄な態度や専門用語の多用: 専門家として対等な関係を築くことは大切ですが、相手を見下すような態度は論外です。
また、専門用語を並べて知識をひけらかすような話し方も、コミュニケーションを軽視していると捉えられかねません。
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質問の意図を理解せず、見当違いの回答をする: 焦ってしまい、質問を最後まで聞かずに話し始めるのはやめましょう。
もし質問の意図が分からなければ、「〜というご質問でよろしいでしょうか?」と正直に確認することが大切です。
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根拠のない強気な発言: 「絶対に成功します」「売上は間違いなく達成できます」といった根拠のない発言は、かえって計画性のなさを露呈してしまいます。
自信を持つことは重要ですが、それはあくまでも具体的なデータや計画に裏打ちされたものであるべきです。
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事業計画書の内容と違うことを話す: 面談での発言と事業計画書の内容に食い違いがあると、一気に信頼を失います。
準備段階で、書面の内容は完璧に自分のものにしておきましょう。
もし面談に不安なら…税理士に相談するメリット
ここまで面談対策について解説してきましたが、「それでもやっぱり一人では不安…」と感じる方も多いと思います。
実際に、名古屋で起業される方の多くが、私たちのような専門家のサポートを活用しています。
創業融資の専門家である税理士に相談することには、大きなメリットがあります。
客観的な視点で事業計画書をブラッシュアップできる
自分一人で事業計画書を作成すると、どうしても希望的観測が入り込み、楽観的な内容になりがちです。
税理士は数多くの創業事例を見ているため、融資担当者がどの部分をチェックするかを熟知しています。
第三者の客観的かつ専門的な視点から計画をチェックすることで、説得力のある事業計画書に仕上げることができます。
この差は、融資の審査結果に直結するといっても過言ではありません。
リアルな面談のシミュレーション(模擬面接)ができる
税理士事務所では、本番さながらの模擬面談を実施することが可能です。
過去の事例に基づいたリアルな質問を投げかけ、受け答えの仕方や立ち居振る舞いについて具体的なアドバイスを行います。
一度でも模擬面談を経験しておけば、本番のプレッシャーが大きく和らぎ、落ち着いて自分の考えを伝えることができるようになります。
この経験の有無が、当日のパフォーマンスを大きく左右します。
専門家が同席することで担当者に安心感を与えられる
税理士は、面談に同席することも可能です。専門家が隣にいるというだけで、創業者にとっては大きな心の支えになります。
そして、融資担当者に対しても「この事業計画は専門家のチェックを受けている」という安心感を与え、審査に有利に働くことがあります。
数字に関する専門的な質問が出た際に、的確なフォローを受けられる点も大きなメリットです。
まとめ
全2回にわたり、日本政策金融公庫の創業融資における「面談」について、準備から実践までを詳しく解説しました。
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【前編】面談は人柄と熱意を伝える重要な場。万全な事前準備が成功の土台となる。
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【後編】頻出質問への対策を練り、当日は誠実な態度で自信を持って臨むことが重要。
面談は、あなたの夢を実現するための大切なプレゼンテーションの場です。この前後編の記事を参考に万全の準備を整え、自信を持って臨んでください。
名古屋起業スタートビジョンラボでは、創業したての方向けに、日本政策金融公庫をはじめとした創業融資はもちろんのこと、幅広くトータルサポートを承っており、融資についてのご相談からご提案までさせていただいております。気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。

