介護事業開業の資金調達!創業融資と補助金・助成金を解説


 

こんにちは!名古屋起業スタートビジョンラボです。

先日、「介護事業に従事しているが、将来開業を考えています」とお客様からご相談をいただきました。

長年の現場経験を活かし、「いつか自分自身の理想の介護サービスを提供したい」とお考えの方は多いはずです。

 

しかし、名古屋で介護事業の開業を目指す際、物件の賃借料、改修費、介護車両の購入費など、多額の初期費用が最大の壁となります。

特に、介護事業は人員配置基準や設備基準を満たす必要があり、想像以上にお金がかかります。

 

この記事では、介護事業開業に特化し、資金調達の全体像から、創業融資のポイント、そして事業を後押しする補助金・助成金の活用方法まで、徹底解説します。

資金繰りの不安を解消し、夢の実現に一歩近づくために、ぜひ最後までじっくりお読みください。

 


 

介護事業開業に不可欠な「資金」と業種特有の課題

 

介護事業は、他の業種に比べて初期費用が特に高くなる傾向があります。これは、主に以下の3つの理由からです。

 

1. 高額な初期投資(設備資金)

事業所開設には、物件取得費(敷金・礼金)、内装工事費、送迎車両、介護ベッドやリフトなどの介護用備品など、多額の設備資金が必要です。

特に、名古屋市内で基準を満たす物件を探すには、1,000万円を超える資金が必要になることも珍しくありません。

 

2. 先行する運転資金の負担

開業後、すぐに利用者が増え、売上が安定する保証はありません。

しかし、人件費(職員の給与)、家賃、水道光熱費などの運転資金は、開業直後から継続的に発生します。

売上が軌道に乗るまでの間を乗り切るための資金計画が非常に重要となります。

 

3. 介護報酬の入金サイクル

介護事業の売上である「介護報酬」は、国民健康保険団体連合会(国保連)に請求し、審査を経て入金されるまでに約2ヶ月のタイムラグがあります。

例えば、8月分のサービス提供の売上金は、国保連に請求して審査が通った後、10月に事業所の口座に入金されます。

この入金サイクルのズレを埋めるための運転資金を、事前に確保しておく必要があります。

 


 

介護事業の創業融資で成功するためのポイント

 

日本政策金融公庫の創業融資を成功させるには、介護事業特有の事情を理解した上で、説得力のある事業計画書を作成し、面談でしっかりとアピールすることが不可欠です。

 

1. 事業計画書の作成

① 専門性のアピール: 事業計画書には、介護分野での経験(介護福祉士、ケアマネジャーなどの資格、現場での勤務経験など)を詳細に記載しましょう。

 専門性や技術力が、サービスの質を担保する重要な要素となります。

② 明確な資金使途 :融資された資金を何に使うのかを明確にします。

 内装工事や車両、介護用備品など、すべての項目について、見積書を添付するなどして金額の根拠を明確にしましょう。

③ 収支計画の現実性 :特に、介護報酬の入金サイクルを考慮したキャッシュフロー計画を立てることが重要です。

 開業後数ヶ月間の赤字を前提に、それを補填するための運転資金を十分に計上しているかどうかが厳しく審査されます。

 

2. 面談でのアピール

面談では、事業計画書の内容を自分の言葉で熱意をもって語ることが重要です。

「なぜこの事業を始めたいのか?」「競合事業所と比べてどんな強みがあるのか?」といった質問に対し、明確かつ論理的に答えられるように準備しておきましょう。

 


 

介護事業を後押しする!知っておくべき補助金・助成金

 

創業融資だけでなく、国や自治体が提供する様々な補助金・助成金を活用することで、開業やその後の事業運営を有利に進めることができます。

 

1. 全国版:多くの事業者が活用できる補助金・助成金

  • キャリアアップ助成金 有期雇用労働者(パート・アルバイト)を正規雇用に転換したり、人材育成を行ったりした場合に支給されます。
    介護職員の定着率向上に直結するため、ぜひ活用したい制度です。

  • トライアル雇用助成金 職業経験の少ない求職者を一定期間試行雇用する際に活用できます。
    採用のミスマッチを防ぎつつ、人材確保のコストを抑えることができます。

  • 介護職員処遇改善加算 介護職員の賃金改善を行うための加算制度です。
    これは直接的な補助金ではありませんが、介護報酬に上乗せされるため、継続的な職員の待遇改善に大きく貢献します。

 

2. 中部版:愛知県の主な補助金・助成金

  1. 介護施設等整備事業費補助金

この補助金は、介護事業所の新設や増改築、大規模な改修にかかる費用を支援するものです。

国の「地域医療介護総合確保基金」を活用しており、老朽化した施設の改修や、新たな介護サービス事業所の開設を後押しします。

申請は意向調査から始まることが多く、計画的な準備が必要です。

 

 2. 介護テクノロジー導入支援事業費補助金

介護ロボットやICT機器(見守りセンサー、介護ソフト、タブレット端末など)の導入費用を補助する制度です。

この補助金は、介護職員の身体的負担を軽減し、業務効率を向上させることを目的としています。

補助率は5分の4と高く、移乗支援機器や入浴支援機器、介護ソフトなど、様々な機器が対象となります。

 

 3. 介護人材確保・定着支援関連事業

この分野では、人材確保や定着を目的とした支援が行われています。

    • 外国人介護人材受入促進事業: 外国人介護人材の採用や、彼らが働きやすい環境を整備するための費用を助成します。

    • 介護従事者確保分補助金: 介護職員の採用活動や研修費用、処遇改善にかかる費用の一部を補助します。
      これは直接的な補助金だけでなく、介護報酬に上乗せされる加算制度と併用できる場合もあります

これらの補助金や助成金は、申請条件や期間が限られているため、常に最新の情報を確認することが重要です。

予算や制度は随時変更されるため、愛知県の公式ウェブサイトや、市町村の担当部署で最新情報を確認することをお勧めします。

 


 

まとめ

 

介護事業の開業は、多額の資金が必要となる一方で、社会貢献性の高い魅力的な事業です。

しかし、安定した経営のためには、創業融資もですが、補助金・助成金も活用した緻密な資金計画が必要です

 

名古屋起業スタートビジョンラボでは、介護事業の特性を理解した上で、融資担当者の目線に立った事業計画書の作成をサポートしています。

日本政策金融公庫をはじめとした創業融資はもちろんのこと、幅広くトータルサポートを承っており、融資についてのご相談からご提案までさせていただいております。

気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。

 

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