【スタートアップ創業融資】を徹底解説!基本知識と活用法

こんにちは!起業スタートビジョンラボです。

「革新的なアイデアで世の中を変えたい!」そんな熱い想いを胸にスタートアップの起業を志しているものの、「最初の資金調達はどうすれば…?」と大きな壁に直面していませんか。
この記事では、そんなあなたのための「スタートアップ創業融資」について、基本のキから具体的な活用法まで、専門家の視点から徹底的に解説していきます。
この記事を読めば、複雑に思える創業融資の全体像がすっきりと理解でき、自信を持って資金調達への第一歩を踏み出せるようになります。

革新的なビジネスで未来を切り開きたいあなたは、ぜひ最後までお読みください!

 

・スタートアップの成功を左右する「創業融資」とは?

まずはじめに、「スタートアップ創業融資」がなぜ重要なのか、その基本的な考え方からご説明します。
新しいビジネスを軌道に乗せるためには、初期段階での資金調達が成功の鍵を握ると言っても過言ではありません

 

・なぜ自己資金だけでは不十分なのか?

「まずは貯金で始めよう」と考える方も多いかもしれません。
もちろん自己資金は重要ですが、それだけでスタートアップを運営していくのは非常に困難です。

なぜなら、スタートアップは一般的な起業と異なり、急速な成長を目指すビジネスモデルが多いため、開発費、マーケティング費、人材採用費など、初期段階でまとまった資金が必要になるケースがほとんどだからです。
自己資金が底を突いてしまうと、成長のチャンスを逃すだけでなく、事業の継続そのものが危うくなってしまいます。

 

・創業融資がスタートアップにとって重要な理由

そこで活用したいのが「創業融資」です。創業融資は、これから事業を始める方や、事業を始めて間もない方を対象とした融資制度です。

スタートアップにとって融資を受けることには、以下のような大きなメリットがあります。

・手元資金の確保 自己資金に加えて融資を受けることで、手元に潤沢な資金を確保できます
これにより、予期せぬ出費にも対応でき、精神的な余裕を持って事業運営に集中できます
・事業成長の加速 広告宣伝や設備投資など、事業をスピーディーに成長させるための施策に資金を投下できます
特に競争の激しい市場では、この初期投資が勝敗を分けることも少なくありません
・金融機関との信頼関係構築 融資を受け、計画通りに返済していくことで、金融機関との良好な取引実績が生まれます
これは将来、追加融資を受ける際にも有利に働きます

 

・創業融資の種類とそれぞれの特徴

創業融資と一言でいっても、いくつかの種類があります。代表的なものは以下の2つです。

1.日本政策金融公庫からの融資 政府系金融機関である日本政策金融公庫が取り扱っており、民間の銀行に比べて創業者への融資に積極的です
特に「新規開業・スタートアップ支援資金」は、多くのスタートアップが最初に検討する融資制度です
2.制度融資(信用保証協会付き融資) 自治体、金融機関、信用保証協会が連携して行う融資です
万が一返済できなくなった場合に、信用保証協会が代わりに返済してくれるため、金融機関側も融資のハードルが下がるという仕組みです。

どちらの制度にもメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて最適なものを選択することが重要です。

 

・スタートアップ創業融資を受けるための必須準備

金融機関から「このビジネスなら将来性がある、ぜひ応援したい」と思ってもらうためには、周到な準備が不可欠です。
ここでは、融資審査の土台となる3つの重要な準備について解説します。

 

1.全ての土台となる「ビジネスモデル」の構築

まず最も重要なのが、あなたの「ビジネスモデル」です。
誰の、どんな課題を、どのように解決するのか。そして、それをどうやって収益につなげるのか。これを明確かつ論理的に説明できなければなりません。

「こんなサービスがあったら便利だろう」というアイデアレベルでは不十分です。
ターゲット顧客は誰か、市場規模はどのくらいか、競合との差別化要因は何か、といった点を深く掘り下げ、具体的な言葉で説明できるように整理しておきましょう。

 

2.金融機関を納得させる「事業計画書」の作り方

ビジネスモデルが固まったら、それを「事業計画書」という公式な書類に落とし込みます。
事業計画書は、金融機関に対してあなたのビジネスの魅力を伝えるための、いわば「ラブレター」のようなものです。

 

融資担当者は、この事業計画書を見て、事業の将来性や返済能力を判断します。
そのため、以下の項目を網羅し、客観的なデータに基づいて説得力のある内容に仕上げることが求められます。

・創業の動機 なぜこのビジネスを始めようと思ったのか。
・経営者の経歴 これまでの経験が、事業にどう活かせるのか。
・取扱商品・サービス 具体的な内容、強み、独自性。
・販売先・仕入先 具体的な取引先の情報。
・必要な資金額と調達方法 何にいくら必要で、それをどうやって集めるのか(自己資金と借入金の割合)。
・収支計画 売上や経費の見込みを立て、具体的な利益計画を示す。特に「売上予測の根拠」を明確にすることが重要です。

 

3.自己資金の重要性と見せ方

「自己資金が少なくても借りられる」と謳う融資制度もありますが、自己資金は非常に重要な審査項目です。
自己資金は、起業に対するあなたの本気度や計画性を示すバロメーターだからです。

例えば、「100万円の融資を受けたい」という場合に、①自己資金がゼロの人と、②コツコツ貯めてきた100万円を持っている人では、金融機関が抱く信頼度は大きく異なります

見せ方も重要です。自分名義の通帳に、毎月少しずつでも入金されている履歴があると、「計画的に準備を進めてきた」という良いアピールになります。
親から一時的に借りたお金などは自己資金と見なされないケースが多いので注意が必要です。

 

・主要なスタートアップ向け融資制度を徹底比較

ここでは、多くのスタートアップが利用する代表的な融資制度について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
あなたのビジネスモデルや状況に合った制度を見つけましょう。

 

・日本政策金融公庫:「新規開業・スタートアップ支援資金」

新規開業・スタートアップ支援資金」は、政府系金融機関である日本政策金融公庫が扱う、創業者にとって最もポピュラーな融資制度です。

 

  • メリット:

    ・無担保・無保証人 原則として担保や保証人が不要なため、実績のない創業者でも利用しやすいのが最大のメリットです
    経営者個人が会社の連帯保証人になる必要がないため、万が一の際のリスクを低減できます
    融資実行までのスピード 申し込みから融資実行まで、通常1ヶ月〜1ヶ月半程度と、他の融資制度に比べてスピーディーです
    ビジネスチャンスを逃さずに素早く資金調達したいスタートアップには最適です
    ・全国対応 全国に支店があるため、どの地域で起業しても相談しやすいという利点があります
    実績も豊富で、創業者への対応に慣れた担当者が多いのも心強い点です。
    ・自己資金要件の緩和 一定の要件を満たせば、自己資金が少なくても申し込みが可能です
    ただし、前述の通り、自己資金が多い方が審査上有利になることは間違いありません
  • デメリット:

    ・金利がやや高め 民間の制度融資などに比べると、金利が若干高めに設定されています
    無担保・無保証というメリットとのトレードオフと考えることができます
    ・事業計画書の作り込みが重要 担保や保証に頼らない分、事業計画書の内容が厳しく審査されます
    事業の将来性や返済可能性を、客観的なデータで示す必要があります
    ・面談での受け答え 担当者との面談が必ず実施されます
    事業計画書の内容を自分の言葉で熱意をもって説明できなければ、融資を受けるのは難しいでしょう
    ・自己資金の確認が厳しい 通帳の履歴などを細かくチェックされ、自己資金をどのように貯めてきたかというプロセスも重視されます

・制度融資(信用保証協会付き融資)

お住まいの自治体、地域の金融機関、信用保証協会が連携して提供する融資制度です。

 

  • メリット:

    ・金利が低い傾向 自治体によっては利子補給制度などがあり、日本政策金融公庫の融資よりも低い金利で借りられる可能性があります
    長期的な返済負担を軽減したい場合に有利です
    ・多様なプラン 各自治体が独自の融資制度を用意しているため、自分のビジネスに合った条件のプランが見つかる可能性があります
    例えば、特定の業種を支援する制度や、女性・若者向けの制度などがあります
    ・地域の金融機関との繋がり 融資を受けることで、地域の銀行や信用金庫との取引関係が生まれます
    これは、今後の事業展開において大きなメリットとなり得ます
    ・創業支援を受けやすい 自治体の商工会議所などが開催するセミナーや相談会など、手厚い創業支援とセットになっている場合が多いです
  • デメリット:

    ・融資実行までに時間がかかる 複数の機関が関わるため、審査プロセスが複雑になりがちです
    申し込みから融資実行まで2〜3ヶ月以上かかることも珍しくなく、急いでいる場合には向きません
    ・信用保証料が必要 融資額や返済期間に応じた信用保証料を、信用保証協会に支払う必要があります
    金利は低くても、トータルコストでは高くなるケースもあるため注意が必要です
    ・手続きが煩雑 提出する書類が多く、手続きが複雑に感じられることがあります
    各機関の窓口を回る必要が出てくる場合もあります
    ・代表者の連帯保証が必要な場合がある 法人の場合、代表者が連帯保証人になることを求められるケースが一般的です

 

・その他の融資制度

上記の他に、民間金融機関が独自に行う「プロパー融資」もありますが、これは取引実績が豊富な企業向けがほとんどで、創業したてのスタートアップが利用するのは非常にハードルが高いのが実情です
まずは公庫や制度融資から検討するのが現実的な選択肢と言えるでしょう。

 

・創業融資の審査を有利に進めるためのポイント

事業計画書を提出すれば、あとは結果を待つだけではありません。審査を少しでも有利に進めるためにできることがあります。
ここでは、融資獲得の成功率を高めるための3つのポイントをご紹介します。

 

1.審査で見られる重要項目とは?

金融機関の担当者は、事業計画書のどこを重点的に見ているのでしょうか。
それは、一言でいえば「この事業にお金を貸して、本当にきちんと返してもらえるか?」という点に尽きます。
具体的には、以下の項目が厳しくチェックされます。

・自己資金 どれだけ本気で準備してきたか
・経営者の経験・能力 これから行う事業の業界経験は十分か
・事業計画の実現可能性 売上や利益の予測に客観的な根拠があるか
・資金使途の妥当性 借りたお金を何に使うのかが明確で、事業に必要不可欠か
・返済能力 収支計画から見て、無理なく返済を続けられるか

 

2.面談で差がつく!準備と対策

書類審査を通過すると、担当者との面談が行われます。面談は、あなたの情熱や人柄を直接伝える絶好の機会です。
ここで良い印象を与えられるかどうかで、結果が大きく変わることもあります。

事業計画書の内容は、隅々まで自分の言葉で説明できるように完璧に頭に入れておきましょう。
「この数字の根拠は?」といった質問に詰まってしまうと、信頼性を大きく損ないます。
自信を持って、ハキハキと、そして何より熱意を持って語ることが大切です。

 

3.専門家(税理士など)による「創業支援」を活用するメリット

事業計画書の作り方がわからない」「面談が不安だ」という方は、税理士などの専門家による創業支援サービスを活用するのも有効な手段です。

私たちのような創業支援に強い税理士事務所は、数多くの融資案件をサポートしてきた実績とノウハウを持っています。
金融機関がどのような点を評価し、どのような書類を求めているかを熟知しているため、審査通過率の高い事業計画書の作成をサポートできます。
また、面談のシミュレーションを行い、適切なアドバイスをすることも可能です。専門家のサポートは、成功への近道と言えるでしょう。

 

・資金調達で失敗しないための注意点

念願の融資が決定しても、安心するのはまだ早いです。資金調達はゴールではなく、あくまでスタートです
ここでは、調達した資金を有効に活用し、事業を成功に導くための注意点を解説します。

 

・適切な借入額の見極め方

「借りられるだけ借りておこう」という考えは危険です。
借入額が大きければ大きいほど、毎月の返済額も大きくなり、資金繰りを圧迫します。

必要な資金額は、事業計画書を作成する段階で詳細に算出しておく必要があります。
運転資金(仕入費、人件費、家賃など)は最低でも3ヶ月分、できれば半年分を確保しておくと安心です。
設備資金と運転資金の内訳を明確にし、本当に必要な金額だけを借り入れるようにしましょう。

 

・返済計画の重要性

融資を受けるということは、返済義務を負うということです。無理のない返済計画を立てることが極めて重要です。

売上が計画通りに伸びなかった場合でも、返済は待ってくれません。
事業計画書で作成した収支計画をもとに、毎月いくらまでなら返済に充てられるかをシミュレーションしておきましょう。
少し悲観的なシナリオ(売上が計画の8割程度だった場合など)も想定しておくと、より安全な計画になります。

 

・融資以外の資金調達方法も視野に

スタートアップの資金調達は、融資だけではありません。
事業の特性や成長ステージによっては、他の方法が適している場合もあります。

・補助金・助成金 国や自治体が提供する、返済不要の資金です
・エンジェル投資家 個人の投資家から出資を受ける方法です
・ベンチャーキャピタル(VC) 投資会社から出資を受ける方法です

 

これらの方法は、融資とは異なり「出資」であるため返済義務はありませんが、経営の自由度が制限される可能性もあります。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、融資と組み合わせて活用することも検討しましょう。

 

・まとめ

今回は、「スタートアップ創業融資」をテーマに、起業時の資金調達における基本知識から、事業計画書の作成、主要な融資制度の比較、審査通過のポイントまで幅広く解説しました。

  • スタートアップにとって創業融資は事業成長を加速させるエンジンである
  • 融資審査の鍵は「ビジネスモデル」とそれを具体化した「事業計画書」にある
  • 「日本政策金融公庫」と「制度融資」の特徴を理解し、自分に合った制度を選ぶ
  • 専門家の「創業支援」を活用することで、融資成功の確率を高められる

資金調達は、スタートアップが最初に乗り越えるべき大きなハードルです。
しかし、正しい知識を身につけ、万全の準備をすれば、決して不可能なことではありません。
この記事が、あなたの挑戦を後押しできれば幸いです。

今回のテーマにあたり、非常に膨大な文章量になりましたが、これでも文章量を削減していますので、今後この内容を項目別に分けて詳細に解説していきたいと思います。

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